緑内障とは

緑内障の症状

自覚症状は慢性に進行するものと急性に発症するものとで大きく異なります。 慢性に進行する緑内障では、あまり自覚症状はありません。一般に進行はゆっくりですが、暗点（見えない部分）の範囲が広がってくると視野が狭くなったことを自覚するようになります。 一方、急性に発症する急性緑内障発作では、急激に眼圧が上昇し、眼の痛みや充血、かすみなどに加え、頭痛や吐き気を伴うこともあります。このような状態が続くと急速に視野障害が進行する場合がありますので、早急に治療を受ける必要があります。

緑内障による視野障害のイメージ

緑内障と眼圧の関係

眼の中は房水という特殊な液体が満ちており、絶えず生成され、眼の外へと排出する循環を繰り返しています。 房水の循環によって眼の中で一定の圧力（眼圧）が保たれ、眼球の形状を保持していますが、何かしらの理由で房水の排出が阻害され、眼の中で溜まり続けてしまうと眼圧が上昇し、眼の内側から視神経を圧迫するようになって、視神経に異常をきたします。 したがって、ご自身の目の眼圧を把握しておくことは非常に重要になります。 眼圧は眼の表面を空気で押したり、直接表面を触ることで測定することができます。 眼圧の正常範囲は10～21mmHgで、日本人の平均は14～15mmHgとされています。眼圧が高い人は、視神経が圧迫されて神経線維が減りやすいですが、眼圧が正常範囲内であっても神経線維が少なくなる人がいます。 近年、日本人の中には、眼圧が正常な範囲の数値であっても緑内障を発症する人が増えています。正常範囲の眼圧でも緑内障になったケースは「正常眼圧緑内障」と呼ばれます。

緑内障の検査と治療

水晶体再建術併用眼内ドレーン挿入術（iStent®）