2026年1月06日

白内障の治療中や手術後には「目薬はいつまで続ければよいのか」と悩む方もいらっしゃるでしょう。白内障治療で登場する目薬には、進行を抑える目的のケースと、手術後の炎症や感染を防ぐ目的のケースがあり、それぞれ使用期間や注意点が異なります。
本記事では、白内障で使用する目薬の種類と役割、手術後の点眼や保護眼鏡の目安について詳しく解説します。これから白内障治療を始めるという方は、参考にした上で回復の状態に合わせて医師の指示に従いましょう。
この記事で分かること
- 白内障で使う目薬の役割
- 手術後の点眼と保護眼鏡の目安
- 点眼を続ける際の注意点
白内障治療における「点眼」と「手術」の違い
白内障の治療には大きく分けて「点眼による進行抑制」と「手術による視力回復」の2つの方法があります。初期段階では目薬を使って進行を遅らせ、日常生活に支障が出るほど進行した場合には手術が検討されます。 どちらの治療でも目薬が重要な役割を担うのが特徴です。点眼治療では白内障の進行を和らげ、手術後には炎症や感染を防ぐために使用されます。それぞれ目的が異なるため、医師の指導に従い正しく使用することが大切です。
白内障治療で使う目薬の目的とは?
白内障の点眼治療の目的は、濁った水晶体を元に戻すのではなく、進行を抑えることです。初期の段階では視力への影響が少ないため、手術を行わず目薬で経過を見るケースもあります。
代表的な成分には、ピレノキシンやグルタチオンなどがあります。ピレノキシンは、水晶体のたんぱく質変性を抑える働きがあり、グルタチオンは酸化ストレスから目の細胞を守るとされています。これらはいずれも「進行を遅らせる」目的で処方される薬です。 ただし、効果の感じ方や進行のスピードには個人差があります。症状が安定していても、定期的な検診を受けて経過を確認することが重要です。自己判断で点眼をやめたり種類を変えたりせず、医師の指示に従って使用を続けましょう。
白内障の点眼治療はいつまで行う?
白内障の点眼治療には、明確な「終了時期」というものはありません。基本的には、医師の指示に従いながら継続的に目薬を使用することが大切です。初期の白内障では、症状の進行を抑える目的で数カ月から数年にわたり点眼を続けるケースも少なくありません。
一方で「あまり効果を感じない」「変化がない」と自己判断で使用を中止してしまうと、症状の進行を早める恐れがあります。白内障の進行スピードには個人差があり、経過観察や視力検査の結果を基に、医師が点眼継続・中止・手術への切り替えを判断します。 したがって、見え方の変化があっても自分で判断せず、定期的に診察を受けることが重要です。治療の方針はその都度、医師と相談しながら決めましょう。
白内障手術後に使う3種類の目薬
白内障手術後には、感染や炎症を防ぎ、良好な回復を促すために3種類の目薬が処方されます。いずれも回復過程で重要な役割を担っており、医師の指示に沿って使用を続けることが大切です。
1つ目は抗生物質の目薬です。手術後の細菌感染を防ぐために使用され、目の中や傷口の感染リスクを抑える役割があります。
2つ目はステロイド系抗炎症薬で、術後に起こりやすい炎症や腫れを鎮め、回復を早める目的があります。
3つ目は非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)で、ステロイドと同様に炎症を抑えるとともに、術後の痛みや刺激感を軽減するものです。
点眼期間は一般的に数週間から3カ月程度が目安ですが、手術の内容や回復の速度によって調整されます。自己判断で中止せず、症状や経過に応じて医師の指示を受けるようにしましょう。
白内障治療における目薬使用のポイント
目薬は、正しい方法で使用することで効果を最大限に発揮します。誤った使い方をすると感染や炎症が長引く恐れがあるため、基本的な注意点を守ることが大切です。
まず、点眼前には必ず手を清潔に洗うことが基本です。容器の先端がまぶたやまつ毛に触れると、雑菌が入って感染の原因になるため注意しましょう。複数の目薬を使う場合は、5分ほど間隔を空けて差すことで、薬が混ざらず効果を保てます。
また医師から指示された回数や期間を守ることも重要です。例えば術後に症状が落ち着いたように感じても、自己判断で中止すると再び炎症が起こる場合があります。 目薬は開封後1カ月を目安に使い切り、高温多湿を避けて保管しましょう。他の薬を服用している場合や体調の変化があるときは、事前に医師へ相談してください。
白内障手術後の保護眼鏡はいつまで必要?
白内障手術直後は、感染防止と外的刺激の軽減を目的として保護眼鏡の装着が推奨されます。手術後の目は傷口が完全にふさがっておらず、わずかなほこりや衝撃でも炎症を起こすことがあるため、しばらくは保護が必要です。
装着期間の目安は数日から1週間程度です。特に就寝時は無意識に目をこすってしまうことがあるため、医師の判断で眼帯を使用することもあります。屋外での活動や、風・ほこりの多い環境では、回復が安定するまで保護眼鏡を継続するのが望ましいでしょう。 また手術後にまぶしさを感じる方も多く、UVカット機能付きのサングラスを使用することで快適に過ごせる場合があります。秋葉原白内障クリニックでは、手術内容や回復の経過に応じて、保護眼鏡の使用期間や生活上の注意点を個別に案内しています。
まとめ
白内障の目薬は、病気の進行を抑えたり、手術後の回復を助けたりするために欠かせない治療の一つです。点眼の期間や回数は個人の症状や回復の状態によって異なるため、医師の指示に従って継続することが大切です。
また手術後の目薬や保護眼鏡は、感染や炎症を防ぐための重要なケアといえます。症状が落ち着いても自己判断で中止せず、定められた期間はきちんと使用しましょう。もし見え方に違和感がある、痛みが続くなど気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診してください。 白内障の治療や術後ケアに不安を感じる方は、専門的な検査と丁寧なフォローを行う秋葉原白内障クリニックへお気軽にご相談ください。
記事監修者について

眼科医 原田 拓二
医療法人社団廣洋会理事長
グループクリニックにて毎年2,000人を超える白内障患者の診察に従事。
また、年間700件以上のYAGレーザー治療(後発白内障)を行い、あらゆるタイプの白内障の術前・術後診療に精通する。
