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白内障手術の費用はいくら掛かる? 保険適用の範囲や多焦点レンズの料金目安について解説

2025年11月21日

白内障手術を検討する際、多くの方が気になるのが「費用」と「保険の適用範囲」です。手術の内容や使用するレンズの種類によって費用は異なり、一般的な単焦点レンズを用いた手術は健康保険の対象となります。一方で、遠近両用などの多焦点眼内レンズを選択する場合は、自由診療または選定療養として追加費用が発生する場合が多いです。

また医療費控除や高額療養費制度など、公的な制度を活用することで経済的な負担を軽減できるケースもあります。これらの仕組みをあらかじめ理解しておけば、不安を解消した上で治療を検討できるようになるでしょう。

本記事では、白内障手術の費用の目安や保険の適用範囲、費用を抑えるための制度について解説します。現在白内障の症状にお悩みの方は、ぜひ治療を前向きに考えるための参考にしてください。

この記事で分かること

  • 白内障手術の費用目安と保険適用の範囲
  • 多焦点眼内レンズを選んだ場合の費用と特徴
  • 医療費控除・高額療養費制度などの公的支援制度

一般的な白内障手術の費用目安

白内障手術は、加齢などによって濁った水晶体を取り除き、人工の眼内レンズに置き換える治療です。レンズにはさまざまな種類があり、そのうち「単焦点眼内レンズ」という種類のものを使用する場合は、保険診療となり費用の大部分が保険給付によってまかなわれます。単焦点レンズとは「遠く」または「近く」のどちらか一方にピントを合わせるタイプのレンズです。

保険診療による白内障手術の費用は、自己負担割合に応じて異なります。自己負担割合とはその名の通り、保険適用の範囲とならず自身で負担しなければならない料金の割合を指す言葉です。

一般的には、現役世代が3割負担、高齢者(70歳以上)が1割または2割負担です。そのため白内障手術の費用目安は、3割負担で片目当たり4〜6万円前後、1割負担で1~2万円前後となります。これは手術費用の他にレンズの費用を含めた概算であり、両目の手術を行う場合は、単純計算でおよそ2倍の費用がかかるでしょう。 

多焦点眼内レンズを選んだ場合の費用目安

多焦点眼内レンズは、遠くと近くの両方にピントが合うよう設計されたレンズです。先述した単焦点レンズが「遠く」または「近く」のいずれか一方に焦点を合わせるのに対し、多焦点レンズは複数の距離に焦点を持つことで、眼鏡やコンタクトに頼る機会を減らせる可能性があります。

ただし多焦点眼内レンズの見え方には特徴があり、単に視力が良くなるわけではないため、全ての方に向いているとはいえません。実際の見え方をしっかりとイメージした上で、ご自身のライフスタイルに合うと判断できる場合は、多焦点眼内レンズが良い選択となるでしょう。

多焦点眼内レンズを用いた手術は、自由診療または選定療養として扱われ、保険診療よりも費用が高くなりやすいです。自由診療とは、保険診療の適用外となる治療やサービスのことで、レンズ代や検査費用などが全額自己負担となります。また選定療養は、保険適用外の治療やサービスのうち、保険外併用療養費制度の対象となるものを指します。白内障手術においては、厚生労働省が認可した多焦点眼内レンズであればレンズの費用は実費となり、それ以外の手術などの費用については保険診療が適用となる仕組みです。

実際の料金は医療機関によって異なる他、レンズの種類や検査内容によっても変わるため、事前に確認しておきましょう。目安となる費用は、片目当たり30~70万円前後です。乱視矯正機能付きのトーリックレンズを選ぶ場合は、さらに追加費用が発生します。

秋葉原白内障クリニックの費用と特徴

秋葉原白内障クリニックでは、短時間・低負担を重視した白内障手術を行っています。手術時間は10分前後で、点眼麻酔により痛みを抑えながら実施。また事前カウンセリングの段階で費用を明確に説明しており、手術方法やレンズの種類ごとに分かりやすい料金体系を提示しています。料金と全体の流れを紹介します。

料金

秋葉原白内障クリニックは、保険診療・自由診療のどちらにも対応している医療機関です。

単焦点眼内レンズを使用する手術は健康保険の対象となり、目安費用は手術料金を含め、3割負担で片眼当たり約6万円、1割負担で約1万9,000円です。

一方で、多焦点眼内レンズを使用する場合は、自由診療または選定療養として扱われます。秋葉原白内障クリニックで取り扱っている多焦点眼内レンズには、以下のようなものがあります。

例えば3焦点眼内レンズのパンオプティクスを選択した場合は、選定療養の適用となるため、レンズの料金33万円と健康保険の負担割合に応じた手術代金などを合算した料金となります。

診療から術後フォローまでの流れ

秋葉原白内障クリニックでは、診察から術後まで一貫したサポート体制を整えています。診療の大まかな流れは、初診→精密検査→手術前オリエンテーション→手術→術後診察という順序です。

手術後は、炎症や眼圧上昇などの経過を確認するため、翌日の午前中に診察を行います。その後は数日後・1週間後と定期的に受診いただき、症状が落ち着いていれば、紹介状を持参した患者さまは紹介元の医療機関に戻っていただく形をとっています。紹介元のない方は、引き続き経過観察を行います。

白内障手術費用に関する補助・控除制度

白内障手術は、医療保険の適用を受けられる一般的な治療ですが、費用が一定額を超える場合には税制上の控除や医療費の補助制度を活用できます。代表的なものが「医療費控除」と「高額療養費制度」です。いずれも条件を満たせば実質的な負担を軽減できる仕組みのため、利用前に内容を理解しておくことが大切です。

医療費控除

白内障手術の費用は、医療費控除の対象となります。医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に、確定申告で所得税の一部を減額できる制度です。なお医療費控除は、自由診療(多焦点眼内レンズなど)の費用も対象となる点が特徴です。

この制度では手術にかかった費用だけではなく、診察料・検査費・処方された薬代の他、通院にかかった交通費(公共交通機関利用分)も控除の対象に含まれます。ただし、自家用車でのガソリン代や駐車料金などは原則対象外です。

控除を受けるには、領収書や診療明細書を保管しておく必要があります。医療費通知(健康保険組合などから送付される明細)を利用すれば、明細を一部省略できる場合もあります。

高額療養費制度

高額療養費制度とは、1カ月当たりの医療費(保険診療分)が高額になった際に、一定の自己負担上限を超えた分を払い戻す制度です。厚生労働省が定めるもので、70歳未満・70歳以上で上限額が異なります。

この制度は健康保険が適用される治療に限られ、白内障手術では、単焦点眼内レンズを使用した保険診療が該当します。多焦点眼内レンズなどの自由診療部分は対象外です。

上限額は所得区分によって異なり、例えば70歳未満の一般所得層では、「8万,100円 + (医療費 – 26万7,000円) × 1%」が目安です。また70歳以上の方は外来・入院別に定められており、1カ月の上限額がより低く設定されています。

申請は、加入している健康保険組合や国民健康保険窓口で行います。事前に「限度額適用認定証」を取得しておくと、窓口での支払いが上限額までに抑えられるため便利です。保険診療の医療費が高額になりそうな場合は、事前申請を行い、手術月の負担を軽減できるよう準備しておきましょう。

費用を踏まえた上で手術の内容を選ぶポイント

白内障手術を検討する際は、費用がどのくらいかかるのかだけで判断するのではなく、自分に合った治療内容やサポート体制を総合的に確認することが大切です。「どのような見え方を希望するか」も重要な検討ポイントとなるでしょう。例えば、読書やデスクワークが多い方は近方重視、運転や外出が多い方は遠方重視のレンズが向いている可能性があります。

見え方のバランスや術後の快適さは個人差があるため、医師と相談しながら自分に適した選択をすることが大切です。

まとめ

白内障手術の費用は、健康保険が適用される単焦点眼内レンズの手術と、自由診療や選定療養として扱われる多焦点眼内レンズの手術とで大きく異なります。また医療費控除や高額療養費制度といった公的制度を活用すれば、一定の条件のもとで実質的な自己負担を抑えられる可能性があります。こうした制度を正しく理解しておくことが、経済的な不安を軽減する第一歩です。

白内障手術を検討する際は、費用だけではなくレンズの特徴や見え方、術後のフォロー体制まで含めて考えることが大切です。秋葉原白内障クリニックでは、患者さまお一人おひとりの生活スタイルや生活の悩みに合わせて、単焦点・多焦点眼内レンズをご提案しています。費用の詳細や自分に適したレンズの選び方について知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

記事監修者について

院長 原田 拓二

眼科医 原田 拓二

医療法人社団廣洋会理事長
グループクリニックにて毎年2,000人を超える白内障患者の診察に従事。
また、年間700件以上のYAGレーザー治療(後発白内障)を行い、あらゆるタイプの白内障の術前・術後診療に精通する。

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