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白内障手術で入れるレンズに寿命はある?交換が必要になるケースや注意点を解説

2026年1月05日

白内障手術で入れるレンズに寿命はある?交換が必要になるケースや注意点を解説

白内障手術で使われる「眼内レンズ」に寿命はあるのか気になる方も多いのではないでしょうか。結論からいえば、眼内レンズは長期間安定して使えるよう設計されており、基本的に寿命はありません。

ただし、手術後に視界がかすむ・見え方が変わるといった症状が現れると「レンズの寿命が来たのでは」と誤解されることがあります。

本記事では、眼内レンズの寿命の有無や誤解されやすい症状、快適に使い続けるためのポイントを分かりやすく解説します。

この記事で分かること

  • 眼内レンズの寿命と素材の特性
  • 「寿命」と誤解されやすい症状の正体
  • 快適に見え方を保つためのケアと検診の重要性

白内障手術で使う「眼内レンズ」とは?

白内障手術では、濁ってしまった水晶体を取り除き、その代わりに「眼内レンズ」と呼ばれる人工のレンズを挿入します。眼内レンズは、光を正しく通し、ピントを合わせる働きを持つ「人工の水晶体」です。

素材には、生体適合性の高いアクリルやシリコンが使われ、体内で長期間安定して機能するように設計されています。手術では、濁った水晶体を細かく砕いて吸引し、空いた袋状の部分(嚢)に眼内レンズを固定するのが一般的な流れです。眼内レンズは目の中で自然になじみ、術後の違和感が少ないのも特徴です。

眼内レンズには、焦点の合う距離が異なる複数のタイプがあります。比較的一般的な「単焦点レンズ」は、遠くまたは近くのどちらか一方にピントを合わせる設計で、手術後に眼鏡を併用するケースもあります。

これに対して「多焦点レンズ」は、遠く・中間・近くなど複数の距離に焦点を合わせやすく、日常生活で眼鏡を使う頻度を減らせる場合があります。その他、乱視を矯正できる「トーリックレンズ」など、視力の状態や生活スタイルに合わせて選択できるバリエーションも増えているのが現状です。

眼内レンズに「寿命」はあるの?

結論として、眼内レンズに明確な寿命はありません。手術で挿入される眼内レンズは、長期間にわたって安定して使用できるよう設計されており、基本的には一生使い続けることができます。

現在主流となっているアクリルやシリコンなどの素材は、生体適合性が高く、体内での化学変化や紫外線の影響を受けにくいため、時間がたっても濁ったり変形したりすることはほとんどありません。

眼内レンズは構造上、可動部分や電子部品がないため、物理的な摩耗や経年劣化が生じにくいのが特徴です。実際、手術から数十年が経過してもレンズそのものに問題が起きるケースはまれです。

なお、外傷や強い炎症、手術後の合併症などによってレンズの位置がずれる「脱臼」や「偏位」が生じることがありますが、これは寿命ではなく外的な要因によるものです。その場合のみ、医師の判断でレンズを入れ替えることがあります。 さらに、近年の眼内レンズは素材や製造技術の改良により、耐久性が大幅に向上しています。かつて使用されていた硬質のプラスチック素材(PMMA)に比べ、現在主流の柔軟なアクリルレンズは、小さな切開口から挿入できるため目への負担が少なく、長期的な安定性にも優れています。したがって、眼内レンズの「寿命」を心配する必要はほとんどなく、適切な管理のもとであれば一生使い続けることができるでしょう。

「レンズの寿命」と誤解されやすい見え方の変化

白内障手術後に「以前より視界がかすむ」「少しぼやけて見える」と感じることがあります。こうした症状から「レンズが古くなったのでは」と心配される方も少なくありません。しかし、これらの見え方の変化はレンズの寿命ではなく、目の他の部分に起こる変化が原因であることがほとんどです。

代表的なのが「後発白内障」と呼ばれる症状です。白内障手術では、濁った水晶体を取り除いた後、その外側の膜(後嚢)を残して眼内レンズを固定します。手術から数カ月〜数年たつと、この後嚢が再び濁ることがあり、それによって視界がかすむようになります。

後発白内障はレンズ自体の劣化ではなく、あくまで目の中の膜が曇ることが原因です。レーザーによる治療で短時間のうちに改善することが多く、再手術やレンズ交換は必要ありません。

また加齢に伴う網膜や黄斑の変化、緑内障の進行、ドライアイなども、見え方が変わる原因として挙げられます。これらの症状は眼内レンズとは無関係ですが、同じ「見えづらさ」を感じるため、レンズの寿命と誤解されやすいのです。特に、網膜や黄斑の疾患は自覚症状がゆるやかに進むため、気づかないうちに視力が変化しているケースもあります。

眼内レンズを長く快適に使うためのポイント

眼内レンズは長く使用できるものですが、良好な視界を保つためには日常的なケアと定期検診が欠かせません。手術後は医師の指示に従って点眼治療を続け、炎症や感染の予防を徹底しましょう。経過が安定してからも、半年から1年に一度は定期的に検査を受け、目の状態を確認することが大切です。 またドライアイや緑内障、加齢黄斑変性など他の疾患にも注意し、違和感を覚えたら早めに受診しましょう。紫外線対策としてサングラスを使用したり、長時間のパソコン作業を控えたりすることも目の負担を減らす工夫です。こうした日常のケアを積み重ねることで、眼内レンズをより長く、快適に使い続けることができます。

まとめ

白内障手術で挿入する眼内レンズは、寿命を心配する必要がないほど長期間安定して使える設計です。見え方の変化があっても、多くの場合はレンズではなく、後発白内障や加齢による変化が関係しています。

見え方の違和感を放置せず、早めに検診を受けることで、より良い視界を保つことができます。日常生活では、点眼の継続や紫外線対策を意識し、定期的な検診を習慣にすることが大切です。眼内レンズの寿命を気にするよりも、目の健康を守る行動を継続することが、快適な見え方を長く保つ秘訣といえるでしょう。 白内障手術後の見え方やケアについて不安がある方は、秋葉原白内障クリニックへお気軽にご相談ください。

記事監修者について

院長 原田 拓二

眼科医 原田 拓二

医療法人社団廣洋会理事長
グループクリニックにて毎年2,000人を超える白内障患者の診察に従事。
また、年間700件以上のYAGレーザー治療(後発白内障)を行い、あらゆるタイプの白内障の術前・術後診療に精通する。

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