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「白内障の手術方法は医師によって違う!?」

白内障手術は濁った水晶体を取り出して人工の眼内レンズを移植する手術です。

水晶体を取り出す手術法は2つあり、以前までは眼球を1cm以上切り開き、水晶体を丸ごと取り出す「水晶体嚢外(のうがい)摘出術」が行われていました。しかし最近では、3mm程度の小さな創口から、超音波を使って水晶体を砕いて吸い取る「超音波乳化吸引術」が

一般的です。先進国のほとんど、日本でも9割以上がこの術式です。創口が小さくなったことで、眼球への侵襲は少なくなり、日帰り手術も可能となりました。

超音波乳化吸引術は現在広く普及した術式ですが、医師の方針や技量によって、術後のQOV(Quality of Vision:視力の質)に影響します。

同じ術式でも、目を切開する方法によって予後は大きく変わります。

目の切開法は2通りあり、黒目側から切目を入れる「角膜切開」と、白目側に切目を入れる「強膜切開」のどちらかで行われます。これらの術式のどれを選ぶかは、執刀医が受けた教育や、考え方の違いによって変わってきます。執刀医が得意とする方法で手術が行われているのが現状です。

角膜切開は、血管がないところを切るため出血はなく、点眼麻酔を使って短時間で手術ができます。手術直後から物が見えますし、目も自由に動くため、眼帯なしで安全に歩いて帰宅することが可能です。ただし実施には医師にある程度の技量が必要となります。熟練していない医師が執刀すると、手術操作により創口を傷め、創口が閉じなくなって細菌感染を起こしたり、創口を閉じるために縫合した場合には眼球が歪んで術後に乱視が残ってしまいます。

一方、強膜切開では、まず眼球の表面を覆っている球結膜という粘膜をハサミで切ります。球結膜にはたくさんの毛細血管があるため、切れば必ず出血します。また強膜にも血管がありますので、その出血を止めるために、血管を焼いて止血します(電気ジアテルミー)。電気ジアテルミーには痛みを伴いますので、点眼麻酔ではなく、眼球に注射する麻酔を行います。縫合も必要となりますので、術後に糸で目がごろごろすることもあります。

手術を受けるにあたっては、その医療機関の手術実績、麻酔・手術法、移植する眼内レンズの種類、起こり得る合併症のリスクや対処法を医師に確認し、納得した上で手術を受けることをお勧めします。

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